小児歯科


乳歯は、永久歯が生えそろうまで大切な役割を持っています。虫歯になってしまっても「乳歯だから、、、」歯並びが良くないけれど「大人の歯に生え変わるから、、、」などとよく言われますが、放っておいて良いことはありません。虫歯の無い健康な歯で、しっかり「噛む」ことによる顎の成長、歯並びや顎の発育による、将来生えてくる永久歯の誘導など、永久歯に生え変わってから一生涯健康で丈夫な歯でいるためには、乳歯が生えてきてから、しっかりとケアしていくことが大切です。乳歯の時期に将来の歯の健康が決まると言っても大げさではありません


院長は日本小児歯科学会会員です


小児の歯科治療

 

虫歯の治療は、子供にはとても怖くて嫌なものです。大人なら我慢できることでも、子供にとっては大変です。特に6才前の小さなお子さんの場合には、次のことを気遣うと、スムーズに治療に進める場合が多いです。

 

1.幼児の治療は、体調の良い午前中がお勧めです。昼過ぎや夕方になると、疲れたり眠くなったりしていることが多いので、そのような時間はできるだけ避けてみてください。

 

2.来院時には、無理やり連れてくると治療が出来ないこともあります。「痛くないからね」この言葉は禁句です。「痛い」というワードは、強いイメージとして子供の記憶に残ります。何もする前から、痛いから嫌だということで、治療を拒否してしまいます。「ご褒美」もあまりお勧めしませんが仕方ない時もあります。治療を頑張って出来た時には、先生がたくさん褒めてくれますから、自信がつくと思います。

 

3.幼児は、嫌がって泣いたりすることは仕方がないと思っています。先生にお気遣いなく、どうか安心してお任せください。あまりにも泣きすぎて汗をかいたり、恐怖心から下着を汚すこともあります。心配な場合は、着替えをお持ちください。

 

4.待合室では、あまりお待たせすることはありませんが、保護者が本を読んだり、キッズコーナーで遊ばせるなど、治療前にはリラックスさせて下さい


当院での小児の治療方針

 

小児の虫歯の治療も、大人の治療も、治療のやり方には違いはありません。乳歯はいずれ生え変わるからと言って、避けて通ることは決してしません

不幸にも大きな虫歯になってしまった場合は、当然、歯の神経をとる治療を行う場合が多いです。麻酔をしたり、削ったりと大人でも嫌な治療です。治療の時間も、通う期間も長くなることが予想されます。

 

まず、初めて歯科医院にこられたお子さんには、いきなり歯を削るなどの嫌な治療は行いません。もちろん最初から出来るお子さんや、緊急性の強い症状で来られたお子さんには、いやでも治療が必要な場合もありますが。

基本的には、恐怖心を取り除いてから、安心して治療を受けられるように時間を使います。初診時には、検査とお話しだけで終わることもあります。ブラッシングを一緒に行って、徐々にお口の中を触れるように、徐々に治療に近づけるように、かなり時間をかけることもあります。

 

TSD法

 

TSD(Tell,Show,Do)法と言って、これから行うことを、お子さんにわかるようにお話をして、治療で使う機械や道具を見せて、触らせて、それから少しずつ簡単な治療から行っていきます。当院では、小児歯科治療で古くから実績のある、この対応法を基本に行っています

 

これでも治療になかなか進めないお子さんもいます。

決して、諦めないでください。時間がかかります。虫歯の進行止めの薬や、フッ素塗布など、TSD法と併用して行います。根気よく通ってください。

どうしても、今治療をしなければならない状況も出てきます。その時は、泣いていても、押さえつけてでも、痛みを取り除くために無理やり治療を行う場合もあります。しかしながら、このような状況は、当院では今までにほとんどありません。

お子さんによっては、治療を行わず、経過を定期的に見ていくしか対応できない場合も出てきます。極力避けたいのですが、治療を行わないことのリスクを十分に理解して頂いたうえで、最終的には保護者の判断にも委ねられます。

 

諦めずに通っていただければ、出来る限り最善の治療をお約束します