予防歯科


シーラント(保険適用)


シーラントとは、生えて間もない永久歯(特に6才臼歯と呼ばれる第一大臼歯)に行う処置です。生えてきたばかりの6才臼歯は、溝がとても深く複雑です。歯ブラシも届きにくく、油断するとプラーク(歯垢)が残りやすいので、虫歯の好発部位です。その為、永久歯の中でも、一番寿命が短い歯なのです。

この溝を削ることなく樹脂(フッ素配合)で埋めることによって、虫歯になりにくくする処置で、虫歯予防には非常に有効な方法です。

歯が生えてきて、噛み合わせの歯面がすべて現れた時が、シーラントの開始時期です。

 

シーラントは、溝を埋めたところの虫歯予防に効果があります。しかし、歯の接触点(隣の歯との間)や歯茎付近も虫歯の好発部位ですので、シーラントをしただけでは歯は守れません。やはり、正しいブラッシングを身につけてこその予防です。

シーラントは、気づかないうちに、減ったり剥がれたりすることもあります。定期健診でしっかりチェックすることも大切です。


フッ素塗布(保険適用条件あり)


フッ素塗布フッ化物歯面塗布処置)は、虫歯予防の方法として広く知られています。

保険診療で行うには、虫歯治療中の条件があります。虫歯が全く無く、定期健診時に行う場合は自由診療となります。

 

当院のフッ素塗布料金(自由診療)

 

~2才 ¥100 3才~5才 ¥200 6才~15才 ¥300

(消費税込み)

 

3~6ヶ月おきに塗布します。継続することで効果が現れます。

(一度や二度では効果は薄い)

 

フッ素の働き

 

歯の表面のエナメル質は、人体の中で最も硬いところですが、虫歯になると簡単に溶けてしまいます。フッ素は、このエナメル質に取り込まれると、歯の表面を虫歯に強い(虫歯菌の酸に溶けにくい)物質に変えることが出来ます。また、生えてきたばかりの歯では、より結晶性の高い物質を生成して強い歯を造ります。他にも、自然治癒が可能な初期の虫歯の場合、フッ素を塗ることで治癒(再石灰化)を助けることも出来ます。

 

フッ素の安全性

 

私たちは、フッ素を食べ物や飲み物から、自然に少しずつ体内に取り込んでいます。歯に塗るフッ素はフッ化物(フッ化ナトリウム)です特別な薬品ではありませんので、よほど大量に使用しない限り、体に悪影響はありません。フッ素は、魚・海藻・牛肉・お茶・野菜・果物など、多くの食品に含まれる、体に必要な栄養素の一つです。海外では、50か国以上の国で、虫歯予防の目的で水道水にフッ素が添加されています。これは、萌出前の、まだあごの骨の中にある形成途中の歯に、体液循環によってフッ素が取り込まれるので、生えてきた時には、すでに丈夫な歯質になっているというわけです。