保険診療(健康保険で認められた治療方法と材料を使用する治療)

 

一般的に歯科治療は、保険診療でほとんどの虫歯、歯周病、歯の欠損等の治療を受けることができます。使用できる材料や治療方法は、どこの歯科医院でもほぼ差がない仕組みになっています。治療費に関しては、歯科医院によって、保険診療の治療計画(検査や情報提供)や使用する保険材料によって差がありますので、単純に比較はできません。

 

近年、保険診療でも、以前は保険外診療でしか受けることができなかった治療法など、

新たに導入されてきています。

 

CAD/CAM冠  (2014年~)

(保険医療機関でも対応していない歯科医院があります)

 

CAD/CAMと呼ばれる、デジタル技術によって製作されるクラウンです。

以前は、硬質レジンでしか作れなかった、上下の第一、第二小臼歯と、金属冠でしか作れなかった上下の第一大臼歯に、ハイブリッドレジンを使って白く、保険のクラウンより美しく、割れにくい丈夫な治療をすることが出来るようになりました。

前歯部(犬歯から犬歯の間6本)にも適用できるようになりました。

 

ハイブリッドレジンとは、セラミック(陶材)とプラスティック(レジン)を合わせた素材で、セラミックより割れにくく、プラスティックよりは硬いものです。色調も保険診療では表せない綺麗な仕上がりになります。

 

第一大臼歯の保険適用には条件があります。

必ず、第二大臼歯が上下4本とも残っていることなどが条件で、残存歯の状態によっては、保険適用にならないことがありますのでご了承ください。

 

金属アレルギーの方は、全ての大臼歯にCAD/CAM冠が適用できます。ただし、皮膚科等、診療情報提供と歯科用金属アレルギー検査結果の報告が必要です。

 

CAD/CAMインレー  (2022年~)

(保険医療機関でも対応していない歯科医院があります)

 

CAD/CAMと呼ばれる、デジタル技術によって製作されるインレーです。

 

上下の第一、第二小臼歯と、上下の第一大臼歯に、ハイブリッドレジンを使って白く、丈夫な治療をすることが出来るようになりました。ただし、インレーの場合は、金属のインレーよりも強度と適合精度が劣ります。見た目を優先したい方、金属アレルギー対応の場合はお勧めです。

第一大臼歯の治療には、上記CAD/CAM冠同様の条件があります。金属アレルギーの方の条件もCAD/CAM冠同様です。